BMW TOKYO BAYの試乗コーナーにて最新のBMWに4台試乗してきました。
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念願のBMW TOKYO BAYで試乗体験を満喫してきた!
行こう行こうと思っていた国内最大規模のディーラー「BMW TOKYO BAY」に遂に行ってまいりました。 なんと言っても ...
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本記事はその内の1台である新型1シリーズのトップモデル「M135i xDrive」のプチ試乗記事です。
試乗時間は40分ほど、そして都心の下道のみの走行でしたが大体の「性格」は捉えられたような気がします。
わたくしモッティ、冬には何回か降雪のある地域に住んでいる関係もあり、4WD車であるxDriveのBMWが気になっている所でした。
FFになったとは言え最新のデバイスもりもりで生まれ変わった新型1シリーズ。今の所トップモデルのM135iにしかxDriveが設定されていませんが、大いに気になるその乗り味を確かめるべく試乗を行いました。
一言で言えば・・
「過激」でした。
BMW新型M135i xDrive試乗
お台場を出発して浜離宮方面まで足を伸ばし、レインボーブリッジを渡って戻ってくる「ワン・アワー・トリップ」というBMW TOKYO BAYの試乗コースで乗車。
コース自体は結構いい設定で、ところどころ道幅の広い直線なんかもあってその強大なパワーを堪能できるポイントもありました。
BMW TOKYO BAYの駐車場を出て最初の印象は・・・
ハンドル重たっ!
M135iのあとは3シリーズ320dと8シリーズM850iに乗りましたが、その2車種と比べても圧倒的にステアリングがヘビーです。
3台とも「コンフォートモード」、つまりエンジンをかけてそのままのノーマルモードでの比較ですが、並べると
M135i>320d>M850i
という順番。
M850iが一番軽いのは意外ですが、これは4輪操舵だったのでその為にもパワステのサポートをかなり強めにしているのでしょうかね?
320dは違和感なく、他のBMWと同じ様な標準的な重さな印象。
当然ながらM135iはスポーツモードにするとさらにグッとと重くなるので、慣れるまでは結構気になりました。
これもFF化による影響なんでしょうか???
そのせいか、クルマ全体の軽快感というのはさほど強くないような印象を受けました。右に左にタイトなカーブを縦横無尽に駆け抜けるイメージではなくて、どちらかと言えばゆるめのカーブをハイスピードで疾走するクルマ。
峠ではなく、首都高の方が合いそうな感じです。
M135iエンジンスペック
エンジンスペックは、
New M135i xDrive
- 2.0L直列4気筒ツインパワーターボ
- 最高出力 306ps/5,000-6,250rpm
- 最大トルク 450Nm/1,750-4,500rpm
- 燃費(WLTCモード) 12.0km/L
わずか1,750rpmから450Nmのトルクを発揮。という事でトルク感はディーゼル並みにモリモリです。
さらになんと300馬力!
車重は1,580kgなので、明らかに速いです。スペック以上に体感が速いです。「強烈」の一言に収めきれない程のなんと刺激的なクルマなんだか!
ちなみに多くの人が同じ感想を持つようですが、写真より実物の方が圧倒的にカッコイイです。
写真だとどうしてもあの巨大なキドニーグリルが強調されて滑稽な、ファニーな感じに見えてしまいますが、実車の方はフロント・サイド・リア共にかなり造形されていて塊感もあり、ひとつの工業製品として純粋に魅力的でした。
ただ、やっぱりド正面から見るとグリルのデカさだけが目立って滑稽になっちゃいますね〜。
そこは新7シリーズも同じですが・・・
ドライブフィール
まあとにかく速いの一言に尽きる新M135iですが、肝心のFF化による弊害と言うか、FRとの差みたいなものはこの短時間の試乗では明確にはわかりませんでした。
というか、強大なパワーとトルクによってクルマ自身が「そんなことどうでもイイだろ?」とでも言っているかのようで、そんな事より速さの方に意識が向くクルマです。
ただ、今回は下道のみの試乗だったわけですが、そういう環境だとこのクルマのポテンシャルを全く使い切れないようなもどかしい感覚にもなります。
クルマにも「おらぁ!もっと踏めもっと!!おせーぞ!!」と言われている様な気がして、

と純粋に感じるものの、じゃあ日本の公道でそれを叶えられる場所があるかと言うと・・・無い。のが現実。
高速道路に乗ったとして、とてもその枠に収まるようなクルマではなく、やっぱりたまにはサーキットで全開走行くらいさせてあげないと可哀想かな・・などと感じるくらいエネルギーに溢れている。
色んな試乗記事の中で「若々しい」という表現が多用されていたけれど、まさにその表現がぴったり、納得で、若さゆえの溢れ出るエネルギーを蓄えている感じです。
人間で言うと実は19〜20歳くらいが瞬発力なんかが一番高いらしいけど、まさにそれくらいの年齢を感じさせるクルマ。ただ、下手をすると「若気の至り」的失敗を犯しそうだけど 笑
インテリアやシステム等々は基本的に3シリーズやZ4に搭載されている新世代のBMWと同じデザイン。
3シリーズと比べるとACCに使うカメラが3眼ではなく単眼だったり、その関係でハンズオフ機能は無かったりと劣る部分はあるにせよ、インテリアに関してはそう変わらない印象。
M135i xDriveまとめ
わたくしモッティは現在、FRの先代1シリーズに乗っている訳ですが、年に数回は降雪のある地域に住んでいる関係でやっぱりFRだと雪道はヒヤヒヤもので「xDriveだと多少安心だよなぁ」などと思う訳です。
そうなるとコンパクトでパワーがあって、なおかつxDriveのM135iはベストチョイスかな。なんて思惑があったりもします。
すぐに今の先代1シリーズから乗り換えるつもりは毛頭なくても、「次はどんなクルマに乗ろうか」という妄想を現実的な視点であれこれ考えるのは至福のひとときであったりします。
そういう観点でこのM135iを捉えてみると、、
所有はしないかな。
というのが率直な印象でした。
冒頭、「FFのネガはわからなかった」と言いましたが、でも不思議な事に後々振り返って「あぁ気持ちいいステアリングフィールだったなぁ」と思い返すのはやっぱりFRの320dやM850iだったんですよね・・。
そりゃもちろん車格も違うしコンセプトも違うので一概には言えないですが、しかしFRの先代1シリーズにもその気持ちよさがちゃんとあって、やっぱりFRのなんとも言えないステアリングフィールの良さってあると思うんですよね。数値化出来ないような何かが。
そして、もうひとつ。

という気も。
2.0L4気筒でこれだけの馬力とトルクを発揮するとても素晴らしいエンジンで、非日常感を味わえる至上のプロダクトなのは間違いないんですが、ただこれを毎日乗るのはちょっと疲れてしまうかもな・・
という点と、日本の公道レベルでも充分踏み切れるような、回しきれるくらいのパワー感のクルマがやっぱり楽しいのかもな。と感じました。
必ずしも「パワーのあるクルマ=楽しいクルマ」という訳でもなく、もちろんそれに当てはまるクルマもあれば、逆に非力なんだけどとても面白いクルマというのも当然存在します。
そういう観点から言っても「自分はここまでのパワーは求めていないのかもしれない」と感じさせた試乗でした。
そんなこんなで正味40分ちょっとの試乗時間はあっという間に終わり、次の320dセダンの試乗に向かったのでした。