BMW 試乗記

新型BMW 1シリーズのラインナップとエクステリアをじっくりと!

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管理人のわたくしモッティ、現愛車は「最後のFRコンパクト」と呼ばれた先代1シリーズ118d。

FRからFFへと大きな変革があった新型1シリーズ。時代の節目というか転換点というか。

ついに1シリーズもFFへ・・・。少々寂しい感じは否めないですが、最新のデバイスやシステムを武器にやはりとても興味深い車に仕上がっているはずです。

まだ本格的な試乗は行っていませんが、その前にBMW新型1シリーズのラインナップやエクステリア等々のインプレッションをお届け!

注:記事中新型1シリーズの写真はすべて「BMW BLOG」より

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新型BMW 1シリーズラインナップ!

まずはFFパッケージとしてデビューした現行1シリーズのラインナップをおさらいしましょう。

ヨーロッパではガソリンエンジンモデルとして

  • 118i
  • M135i

ディーゼルエンジンモデルとして、

  • 116d
  • 118d
  • 120d xDrive

の計5モデルがラインナップされているようで、日本市場にはまずガソリンの118iとトップモデルのM135iがラインナップ。

118iStandard3,340,000円
Play3,750,000円
M Sport4,130,000円
M135i xDrive6,300,000円

これまでの慣例に従い、1年程遅れてディーゼルモデルがラインナップに加わるのではないかと推測されます。

気になるのはどのディーゼルモデルが来るかで、これも前例に従えば中間の118dが最有力。個人的には4WD機構のxDriveを採用した120dなんかが来てくれれば最高なんだけど・・・と妄想中。

しかし、先代1シリーズでもガソリンの上位モデルである120iがラインナップされてはいたものの、ほとんど市場には出回らなかったことを考えると、ディーゼルは売れ筋の118dのみ。

「xDriveが欲しけりゃM135i買ってね」

というラインナップになりそうな気配が濃厚です。

グレード展開

Play

グレードを見るとStandardとM Sportは毎度お馴染みとして、新たに「Play」というグレードが加わったのが変更ポイント。

StandardとPlayで約40万円ほどの価格さがあるものの装備表を見てみるとさほど大きな違いはなく、PlayにあってStandardにない装備を抜き出してみると、、

  • ドライビング・アシスト
  • コンフォート・アクセス
  • 2ゾーンエアコン
  • ライトパッケージ
  • 電動フロントシート

主にこの5つ。一番大きいところは車線逸脱警報や自動ブレーキ等の事故防止安全機能である「ドライビング・アシスト」。この有無は心理的にはだいぶ大きい部分ではあるものの、その他はキーレスエントリーであったり、アンビエントライトだったりの便利装備。

あとはインテリアトリムやシート地等が多少豪華になる程度で運転や走りに関する部分に違いはない。Standardは紛れもなく廉価版であり「スターティングプライスの引き下げ役」感は否めないが、安全装備に重きをおいておらず、その他の便利機能、快適機能にも興味がない人にとっては有力な選択肢であると思う。

M Sport

ついで118i、118dのトップグレードとなるのがお馴染みのM Sport。Playから更に約40万円、Standardからは80万円の価格差があるもののスポーティドライブを楽しみたいならば必須のグレード。

Playの装備に加えて、

  • Mスポーツ・サスペンション
  • Mエアロダイナミクスパッケージ
  • Mスポーツ・ステアリング
  • スポーツシート

が装備されるのが大きな特徴で、よりダイナミックな外観、硬めのサスペンションで車高も先代1シリーズでは通常モデルより1cm低くなっていたが・・・新型1シリーズではここは変わらない模様。

StandardやPlayとは外観の迫力が明らかに違ってくるのがMスポーツの特徴。トップモデルであるM135iと基本的には同じ意匠を採用していて、パッと見ではその違いがわからない。

カタログやWEB等々のイメージ写真で使われるのは必ずと言っていいほどM135iのものなので、そのイメージを踏襲したければ間違いなくMスポーツを選ぶべきですね。

BMW全シリーズに言えることですが、「Mスポーツ」か「Mスポーツじゃない」かで見ための印象はかなり違ってきます。動力性能的にはほぼ差はなく、乗り味の違いといえば足回りの硬さだけですが、佇まいの迫力では断然Mスポーツに軍配が上がります。

エンジンスペック

現状日本市場にラインナップされているガソリンエンジン2種それぞれのスペックはこちら。

New 118i

  • 1.5L直列3気筒ターボ
  • 最高出力 103kW/4,600-6,500rpm
  • 最大トルク 220Nm/1,480-4,200rpm
  • 燃費(WLTCモード) 13.7km/L

New M135i xDrive

  • 2.0L直列4気筒ツインパワーターボ
  • 最高出力 225kW/5,000-6,250rpm
  • 最大トルク 450Nm/1,750-4,500rpm
  • 燃費(WLTCモード) 12.0km/L

MパフォーマンスモデルであるM135iは1シリーズのトップモデルであるため、価格も600万円オーバーの高級車。1シリーズが本来担う顧客層のニーズとは違う所に位置するクルマなので、多くの人にとっては118iや遅れて登場するであろう118dが有力な選択肢となるはずです。

118iのエンジンは1.5Lの直列3気筒。

1.5L 3気筒エンジンの魅力

「3気筒の1.5L!?」

一般的なイメージで言えば「非力」と思われるかもしれませんが、BMWの1.5L 3気筒は実によく出来た良エンジンなので心配は無用です。アップデートされているとは言え基本的なスペックは先代118iに搭載されていたものとほぼ同じ。

わたくしモッティもディーラー整備入庫の際によく代車として先代118iに乗りましたが、その時の印象を少し。

まずパワーに関してですが、実際に乗ってみて「非力」という印象はまったくないです。確かに2.0L直4ディーゼルに比べれば加速感や速度の伸びで劣る部分はありますが、じゃあそれが物足りなく感じるかと言われれば、全くそんなことはなく。

むしろ1.5L 3気筒であることの良さがヒシヒシと感じられるのがこのパワートレインの魅力です。

1シリーズというクルマは全体的に軽快な印象を持つクルマですが、その中で最もその「軽快感」が強いのが118iでした。

当然ながら小さいエンジンは軽いために、まずクルマの鼻先の動きがものすごく俊敏。

先代1シリーズはフロントミッドシップと言ってもいい程のエンジン搭載位置で、前輪軸よりも奥。半ばキャビンに突っ込むようにエンジンルーム奥に縦置きされているのがその大きな特徴でした。

ただでさえ回頭性が高いパッケージですが、更にそのエンジンが軽くなれば軽快感は倍増です。交差点を曲がるだけでもわかる鼻先の軽さ、右に左にヒラリヒラリと軽やかに走る向きを変えるその感覚はちょっと格別。

最大トルクも220Nmですが、軽さも手伝ってグングン坂道を登るし、加速感も充分。なにより日本の公道レベルの速度域でも無理なくエンジンの全能力を使い切って走れるのがとにかく楽しい。

「パワーを持て余す」という自体は皆無で、それこそクルマの全性能を日常的に使い切れるのは痛快で気持ちいいの一言。

こういうクルマに乗ると

必ずしもデカくて速くて凄まじいパワーのクルマ=「楽しい」とはならない理由がよく分かる気がします。

そういう意味で1シリーズの1.5L 3気筒はまさしく「楽しいクルマ」です。

更に新型118iは車重1,390kgと、先代比で-40kgのダイエットに成功しているので、尚更その軽快感は増しているのではないでしょうか。もちろんFF化の是非はひとまず置いて、ですが。

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新型BMW 1シリーズインプレッション

エクステリア

フロント

それでは大幅変革したエクステリアも覗いてみましょう。掲載する写真はすべてトップモデルM135iのもの。とは言え、佇まいや雰囲気、ディテールはM Sportグレードと大差ないので大いに参考になります。

こちらも写真はすべてBMW BLOGより。

まずはこの顔。フロントフェイスです。私を含め、多くの「1シリーズファン」の第一印象はポジティブなものではなかっただろうと推測します。

何というか・・・アホっぽい・・。

先代と比べればよくわかりますが、とにかくキドニーグリルがデカいです。

全幅が1,765mmから35mm拡大して1,800mmになった影響も手伝ってか、とにかく顔がデカイ。

グリルを大型化するのが最近のトレンドだとしても、例えばZ4や2シリーズグランクーペよろしく大型化しつつも洗練された形状にすることはいくらでも可能だったはず。

Z4

2シリーズグランクーペ

特に2シリーズグランクーペのグリル形状なんて(クルマ自体のプロポーションは絶望的にひどいが)ものすごく良いではないか。

1シリーズもこんなグリルだったら印象は大きく変わったはずだけども、しかしこれは敢えてこうしているのだと信じてあげたい。

「BMWワールドへの入口」「最初のBMW」としての役割を1シリーズには担ってほしい訳で、若年層男性女性限らず多くの顧客を取り込みたいと考えてよりポップでファニーな顔に「敢えて」していると。

その戦略が吉と出るか凶と出るかはまだ判別出来ないものの、個人的にはマイナーチェンジ後の後期型に期待したい気持ちが少々。思えば、先代1シリーズも前期型はファニー顔、後期型なって垢抜けて抜群に顔つきがカッコよくなった前例がある。

ともかく、多くのファンにとってこの巨大化したキドニーグリルがこのクルマが「好きか嫌いか」を分けているポイントであるような気がする。

どうしたものか。。

ちなみに、実車を見てみると割と印象は良くてグリルの大きさが気にはなるものの、フロント周辺にはかなり立体感があって素直に「かっこいい!」と思える佇まいだったのは幸い。

サイドビュー

こちらもFRだった先代と大きく違いが現れた所。

エンジンルームの中にエンジンを縦に置いてドライブシャフトを後輪まで伸ばして駆動するFRパッケージ。

エンジンを横に置いてそのまま前輪を動かすFFパッケージ。

初代1シリーズは元々「3シリーズコンパクト」というコンセプトで、3シリーズのベースをそのまま使ってハッチバックに仕立てた意欲作。それだけに当然ながら駆動方式はBMWの十八番であるFR。そのためにエンジンルームが広く相対的にキャビンが小さくなる独特のプロポーションをしていたのが最大の特徴でした。

特に先代1シリーズはトップモデルが直列6気筒3.0Lエンジンを積む仕様だったため、よりロングノーズ化したシルエットを採用。

先代F20型1シリーズ

しかしそれこそが1シリーズが1シリーズたる最大の理由だった訳で、他のコンパクトカーとはどこか雰囲気が違う、いかにも走ることが得意そうな筋肉質で隆々とした佇まいに繋がっていた。

FF化で失われてしまったのはまさにこの特別な佇まいで、新型1シリーズのサイドビューは「普通」になり、全体的なシルエットだけで言えば他のライバルとほとんど見分けが付かないプロポーションになった。

唯一無二の尖った個性がとうとう失われた。そんな淋しさがどことなくあるけども、しかしそれによって拡大された荷室とキャビンを手に入れ、大人4人での移動も快適に進化した。

時代の流れというか節目というか。切なくもあり、しかし新型1シリーズが新たな顧客に広く受け入れられて欲しいとも切実に思う。

サイドビューを構成するディテールそのものの思想はさほど大きく変わっていない印象。

キャラクターラインや面の盛り上がりで駆動輪である後輪を強調する狙いがあった先代のディテールを、その方がスポーティな印象を与えられると判断してFFの新型も踏襲しているように思える。

キャビンが広がり全高も上がり、尚且ホイールベースが短くなったことでどうしても避けられない「ズングリムックリ」な印象をどうにか緩和しようと、前下りで後ろ上がりなラインや造形を施してスポーティさを演出しようというデザイナーの苦労も見て取れる。

ほっといてもスポーティな印象が漂うロングノーズの先代FR 1シリーズ。どうにかこうにかなんとかしてスポーティな印象を与えようと頑張る新型FF 1シリーズ。

やっぱりBMWにはFRがお似合いだよ・・。と思いつつも、現状を打破して新しいクルマを作っていくBMWの姿勢もまた素晴らしいなと。そんな思いに駆られる新旧のサイドビュー。

リア

リアビューは新3シリーズの印象を踏襲した造形。

テールランプは「レクサスっぽい」と揶揄されてはいるものの、率直に言ってカッコいい。少なくともフロントのポップさに比べればリアはかなりクールな印象で、フロント、サイドと見てきて個人的にはリアビューが一番イケている。

凹凸が組み合わされて写真で見ても立体感充分だから、実車は格段にいい雰囲気でした。

全幅は1,800mmで、後輪軸のトレッドは1,565mm。ワイドに踏ん張る感じがあってとてもいい。が、先代は1,765mmの全幅で1,555mmのトレッドだったから数値的にはだいぶ落ち着いたことに。

BMW渾身の意欲作。駆動方式をFFに変更した新型1シリーズは果たしてどんな走りをするのか。

見た目は二の次、クルマの良し悪しの全ては走りにあるとわたくしモッティは考えているので次回じっくりと試乗を行いたいと思います。

FF 1シリーズの真価はいかに!

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かなりアグレッシブでスパルタンな出来栄えで、それはもう超刺激的な加速を見せるスーパーなクルマでした。

ただ、個人的にはこれに毎日乗るのは少々身に余るとでも言いますか、、過剰な気もしたのが本音です。

いずれにせよ、「非日常感」という意味ではかなり魅力的なクルマです。

とにかく速い!!

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