近隣のマツダ販売店で「2days試乗」なるキャンペーンを行っていたので、現在国産車で最も気になるマツダ新型CX-5を2日間借りて試乗してみました。
以前、営業マンと共に20分程度の店頭試乗をしたことはあったんですが、、やっぱりそんな短時間の試乗じゃあ車の良し悪しはわからんよね!初対面の営業さんと二人っきりで緊張するし。 てな訳で2日間みっちり乗り倒しました。
新型CX-5のエクステリア、装備、インテリア!
エクステリア
ソウルレッドクリスタルメタリック
まずは何と言ってもエクステリア。見た目からです。
試乗車はXD PROACTIVE、色はご覧の新色「ソウルレッドクリスタルメタリック」今までのソウルレッドよりも更に深みと艶とコク(?)が増した実に味わい深いレッドです。 BMWやAUDIのようなペタッと張り付いたような赤ではなく、光のあたり具合で陰影が強調されるような、実にかっこいい、高級感溢れる赤です。ドイツ車の赤ってどうも似合わないですよね。やっぱりフェラーリに始まりアルファロメオ、フィアット等、イタリア車は赤が格段に映える。そして国産で赤が似合うのはやっぱり最近のマツダ。広告・CMで積極的に強調する影響もあるのでしょうか。マツダと言えばソウルレッドというイメージが定着しつつあります。
マツダ魂動デザイン
まず見惚れるのは全体のプロポーションの良さ。先代より若干、僅かにロングノーズ化したことでよりスポーティな、「走るぜ!」的なフォルムになりました。重心が後ろに乗ったように(見える)スタイリング。レクサスやトヨタみたいに奇をてらわず、シンプルでオーソドックスにまとめつつ色気を失わない。そんなスタイリングですね。
マツダは全車にこうした共通のスタイリング思想を持たせて、ブランドイメージが一気に上がりましたよね。AUDIなんかのヨーロッパ車が得意な手法。国産で言ったらレクサスよりイメージ良いですね。レクサスは・・・やり過ぎ・・・。 しかしいい塗装ですね〜。のっぺりしてなくて陰影がよく強調されてます。キュラキュラしてます。
先代と比べると僅かに全高が低くなり、全長が伸びた程度でスペック上はほとんど同じサイズ感。ですが、この顔の押し出しの強さで先代よりも迫力が増して随分大きく感じるのは気のせいでしょうか。↓
それにしても見れば見るほど、近づけば近づくほど面と面のつなぎ、うねりは複雑ながらもひとつの造形物としてよく出来ている。ひとつの塊として良く造られているという気がします。こちらがグリルとヘッドライト付近↓
ボンネットでヘッドライトを押さえ込んで少し潰したようなデザイン。 このショットだけ見るとなんかジャガーみたいじゃない? 真横から↓
ボンネット先端とグリル下部が実は繋がっていない。という凝った構成です。で、そうなると毎度気になるのがボンネット先端の切れめ。
ここからボンネットが開く訳ですが、キレイな面構成を分断するように横線一蹴。せっかくボンネット先端とグリルが繋がってないデザインならここに境目を作らず、ボンネットまるごと持ち上がるようにする訳にはいかんのかいな。こんな感じに↓
最近だとBMWとかスバルなんかもそうですね。 なんで?? ま、それは置いといて。ともかく見た目はヨーロッパ車と並んでも恥ずかしくない位の出来。 ワールドクラスのスタイリングです。
PROACTIVEとL-PACKAGEの違いと装備
試乗車はディーゼルエンジンXDのPROACTIVEというちょうど中間のグレード。
エンジン、安全性能、足回り等走りに関わる部分は上位のL-PACKAGEと同等。主に内装の装飾や便利装備を1ランク落としたグレード。といった所でしょうか。 L-PACKAGEに標準装備でPROACTIVEではオプション扱いの装備と、装飾の違いを一覧にしました↓
PROACTIVE | L-PACKAGE | ||
---|---|---|---|
エクステリア | フロントフォグランプ | △ | ◯ |
ピラーガーニッシュ(ピアノブラック) | ✕ | ◯ | |
パワーリフトゲート | △ | ◯ | |
インテリア | インパネ・リアドアトリムデコレーション | ガンメタ | メタルウッド・クロームメッキ |
パワーウィンドウ・ドアミラースイッチ | ブラック | クロームメッキ | |
合成皮革ステッチ付きニーレスト・アームレストパッド | ✕ | ◯ | |
ステッチ付きコンソール | ✕ | ◯ | |
ステアリングヒーター | △ | ◯ | |
グローブボックス植毛加工 | ✕ | ◯ | |
シート | 10Wayパワーシート | △ | ◯ |
レザーシート | ✕ | ◯ | |
運転席&助手席シートヒータ | △ | ◯ | |
助手席6Wayパワーシート | ✕ | ◯ | |
リアシートヒーター | ✕ | ◯ |
△はオプションで装備可能、✕はオプションでも不可の装備です。コクピット周りの装飾と便利・快適機能の有無が大きな違いです。 更にL-PACKAGEにも標準装備されないオプションは
- 電動スライドサンルーフ
- ステアリングシフトスイッチ
- CD/DVD+地デジTV
- BOSE®サウンドシステム
- ナビ
の5つです。 どのグレードでもCDはオプション扱い、BluetoothかUSB接続でスマホの音楽を再生して下さい。ということらしいです。時代の流れですね。 今回試乗したXD PROACTIVEには実はこれでもかと以下のオプションが装備されていました。
- パワーリフトゲート
- ステアリングヒータ
- 10Wayパワーシート
- 運転席&助手席シートヒータ
- CD/DVD+地デジTV
- BOSE®サウンドシステム
- ナビ
フロントフォグランプとサンルーフ、ステアリングシフトスイッチ以外は全部付けた豪華装備。 その他にも標準装備の
- 全車速(0km〜)追従クルーズコントロール
- オートホールド付電動Pブレーキ
- アダプティブLEDヘッドライト
等、地味に便利な機能はもちろん装備。
パワーリフトゲート
ステアリング右、エアコン吹き出し下あたりにあるスイッチを押すだけでリアトランクの開閉が出来る機能。
これと同じスイッチが開いたリアゲート断面にもあって荷物を積んだあと、あるいは下ろしたあとに押せば自動的に閉まる。という便利装備。 あったら便利。が、無くてもまあ別に困らない贅沢装備ではある。
ステアリング・シートヒーター
エアコンスイッチの上に並ぶのが助手席・運転席のシートヒータースイッチとステアリングヒータースイッチ。シートヒーターは3段階、ステアリングヒーターは調節なし。−10℃を超えるような真冬にはとっても嬉しいのはステアリングヒーター。現愛車レガシィでは暖まるまで手袋して運転してますからこれは嬉しい装備。シートヒーターはマックスにするとちょっと熱すぎる。低温やけどになりそう。蒸しタオルかなんか当ててる?って位熱い。
10Wayパワーシート
- シート前後
- 背もたれ前後
- シート高低
- シート角度
- ランバーサポート
で計10Way調整です。これもあったら便利。無くても同じくらい手動で調整出来るなら事足りる。
BOSE®サウンドシステム
試乗車なんでビニールが・・・
このAピラー埋め込みのツィーター始め、ダッシュボード上のセンタースピーカやトランクルームしたのサブウーファー等で計10個のスピーカーで構成されるBOSE®サウンドシステム。 音質は・・・まあ良い。が、鳥肌が立つような、感動を伴うものでは無い。 「なんか音いいね」くらいのレベル。正直あってもなくてもいいかなぁ。というくらいのレベルです。スピーカーは良くてもメインユニットが貧弱なのかいまいち物足りない音質でした。 ロードノイズを(多分ノイズキャンセリング的な技術で)低減させる「BOSE®AUDIOPILOT™2」なるシステムも付いているけど、この効果は全然わからなかった。走行中、この機能をONにしたりOFFにしたりしてノイズの変化を感じ取ろうと努力したけど全くわからず。
アダプティブLEDヘッドライト
いわゆる「マトリクスLED」的なヘッドライトもかなり便利。オートモードでハイビームにしておけば先行車、対向車がいない局面ではハイビーム、対向車がくれば反対車線側だけロービーム。先行車がいれば全体的にロービーム。とフレキシブルにオート制御してくれていた。いや〜便利。
オートホールド付電動パーキングブレーキ
オートホールド機能をONにしておけばDモードのまま信号待ち等でブレーキを離しても電動パーキングブレーキが作動して保持してくれる。発進時にアクセルを踏めばホールドは自動解除。 地味に便利!
価格
これらPROACTIVE+オプション盛盛セットで車両本体価格は
税込 ¥3,466,800
同装備でL-PACKAGEにすると
¥3,645,400
17.8万円の価格差となる。ちなみに両車オプション付けず標準装備のみの価格差は29.7万円だから、PROACTIVEにオプションもりもりにした分価格差が縮まった。という感じでしょうか。 ちなみにL-PACKAGEにして付けれるオプションを全て付けた「フル装備車」のお値段は
車両価格税込¥3,731,400 となります。
インテリア
試乗車なのでビニールやらフィルムやらテープやらが見受けられるのはご愛嬌。 ご覧のとおりPROACTIVEのインテリアはこざっぱり。別段安っぽい訳でもないが、かと言って高級感が漂う訳でもない。このインテリアしか知らなければ全然問題無いけど、L-PACKAGEのそれを知ってしまうと明らかに見劣りする。 L-PACKAGEはレザーシートになるし、コクピット周りのあらゆる部分にステッチを施した合成皮革があしらわれる。スイッチ類にもクロームメッキ装飾が付いてグッグッと質感が向上する。いずれL-PACKAGEにも試乗できれば写真をばしばし撮りたいけど・・・とにかく高級感がまるで違うのは確か。あれを知ってしまうとどうしてもL-PACKAGEに惹かれてしまいますね。
視界
視界は極めて良好。普段レガシィに乗っている身としては、アイポイントが高くて見晴らし最高、気持ちいいい。サイドミラーをピラー付け根じゃなくドアに付けて、左右の視界を邪魔しない配慮も素晴らしい↑ 後方視界もまずまず良好。バックでの駐車も特段問題なし。
後席はゆったり
助手席・運転席を過不足無いポジションにしてもまだこの余裕。大人4人でも随分ゆったりできる。 全車にリクライニング機構とセンターアームレストに充電用USB端子を2つ装備。これは後席には嬉しい機能。 L-PACKAGEにはリアシートヒーターも付く。
静粛性高し!
そして感心するのが静粛性の高さ。
ドアを開けたままエンジンをかければもちろんディーゼル特有のガラガラ音を含んだエンジン音が聞こえる訳だけど、ドアを閉めればこの静けさ↓
新型CX-5の静粛性。 pic.twitter.com/4ByMWRhbHp
— 【公式】カーモット! (@carmotto) October 2, 2017
今乗っているレガシィやこの前試乗したBMWの1シリーズなんかよりも明らかに一段上の静けさ。これだけで車格が1ランクも2ランクも上がったような上質感を得られる。いやはや素晴らしい。 そしてドアの閉まる音がなんだかとても上品。バタン!としないんだよね。こればかりは伝えるのが難しいけどシュタッ。と言うかコシュっと言うか。すんごく心地よく上品な音。思わず無駄に4、5回開け閉めしてしまう位、実に良く作られている。 洗練された見た目と、上質なインテリア、しつらえ良く取り付けられたドア。ううむ。いい車だ。