BMW 試乗記

【新型BMW 320i試乗】走り出しがめっちゃ滑らか!最新機能盛りだくさん!

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新型BMW 3シリーズ320i試乗インプレッション!

走る・止まる・曲がる!

18インチランフラットタイヤ

BMW3シリーズ タイヤ ホイール

Mスポーツ標準は18インチ、スタンダードは16インチ。

それではいよいよ試乗インプレッションといきましょう!

動き出してすぐ、まず感じたのはその圧倒的滑らかさ。「シルクのような」というのが決して大げさではない程にツーーっと滑るようにタイヤが転がっていきます。

なんだこれは!?

普通、いくら路面がきれいに整っていても、アスファルトの粗目なんかが少なからず、微小に伝わってくるものですが、それが、無い。

発進してまず一番に感じたポイントがこれ。タイヤに助けられているのかなんなのか・・。

装着していたのはグッドイヤー「イーグル F1 アシンメトリック3」のランフラット。コンフォート寄りではあるものの、あくまでスポーツタイヤのはず。となると、足回りのセッティングがなし得た技か。恐るべし。

ちなみに、新車装着タイヤは確認できただけで2パターンあるようで、グッドイヤーの他にはミシュラン「パイロットスポーツ4」のZP、つまりランフラット版を確認。パイロットスポーツ4、確かカタログモデルではランフラット版は存在しないはずで、BMW特注品と思われる。

現在、我がBMW 118dのタイヤはちょうど脱ランフラットでパイロットスポーツ4に履き替えたばかり。その乗り味には大いに満足しているだけに、ランフラット版がどんなものなのかを是非味わってみたかった。

サイズは

  • フロント 225/45R18
  • リア   255/40R18

の前後異径サイズ。ホイールのデザインは・・まずまず。見た目的には、意外と18インチでも小さく見えるというか、19インチでちょうどいいバランスになりそうな感じ。

ちなみに乗り心地は前述の通り思ったよりかなり良いが、BMW特有の、というかランフラット特有のゴツゴツした感じはもれなく付いてくる。荒れた路面では「ゴリゴリ」「ゴツンゴツン」と積極的に衝撃を伝える。

こういう路面を低速で通り過ぎると感じるのは、恐らくサスペンションは縮みよりも伸び側の方が硬い印象。路面の凹凸を縮んで受け止めた時よりも、縮みが元に戻って伸びるときの方が衝撃が伝わってくる。きっとBMWはこの設定によって路面のホールディングを高めているのだろう。

エンジンフィーリング

BMW3シリーズ 富士山

試乗車は320i。改めてエンジンスペックをおさらいすると・・

New 320i

  • 2.0L直列4気筒ツインパワーターボ
  • 最高出力 135kW/5,000rpm
  • 最大トルク 300Nm/1,350-4,000rpm
  • 燃費(WLTCモード) 13.1km/L

こんな感じ。フィーリングはとても良く、前述した通り街乗りレベルでは全く問題ないパフォーマンス。出だしはスムーズで力不足を感じる局面は皆無。

ただ、郊外に出て高速道路の合流などでベタ踏みフルスロットルで加速してみると・・いまひとつトルク感というか加速感というか、プラスアルファ刺激的な部分が欲しくなったのも事実。最大トルクの300Nmは1,350回転から発生するので、出だしはなかなか良いものの、思わず「うおっ!!」と声が漏れるほどの刺激的な加速感か、と言われるとそうでもない。

とは言え、それも「しいて言えば」「重箱の隅をつつけば」というレベルのもので、日本の速度域では充分満足できるレベルだと思う。

こうなると330iのフィーリングも大いに気になる所ではあるが、、まあ贅沢と言うものだろう。しかも330iは基本的に同エンジンのチューンアップ版にも関わらず、車重は320iより70kg重くなる。となると、体感レベルでは数字ほどの違いはないのではないだろうか。

8速ATトランスミッション

8速スポーツATは相変わらず素晴らしい。まさにかゆい所に手が届くような的確なタイミングでシフトアップ・ダウンを繰り返す、無くてはならない存在。このATの存在がBMWの駆け抜ける歓びのかなりの部分を創り出していると言っても過言ではないと思う。

BMW3シリーズ シフトノブ

シフトノブの操作は「P」位置が移動した他は特になし。左に倒せばSモードに。

ドライビングパフォーマンスモードを「スポーツ」さらに「スポーツプラス」に切り替えると、加速時は変速タイミングが上がり、減速時はギリギリまで高いギアを保とうとする。そしてスポーツプラスではエンジンの咆哮、というか変速に伴うエンジンの呼応音がより顕著になって楽しい。

同じくスポーツプラスモードを装備したX4では、減速時に「フウォォン!」と派手にシフトダウンしていくのが気に入ったのだが、3シリーズではそこまでの演出はされていない模様。ここは偶数のクーペモデルとオーセンティックな奇数モデルの違い。ということだろうか。

秀逸なブレーキ

BMW3シリーズ 

トランスミッションに加えて相変わらず素晴らしいのがブレーキの効き具合。Mスポーツブレーキではないノーマルブレーキでも効きは充分で、特にノーズダイブしないのがとっても◎

例えば下り坂であえて強めにブレーキングしても車全体が前につんのめる挙動は皆無と言っていい。それだけ前後の制動力の配分が的確で、ギューっと踏んでも車全体が後から引っ張られるようにスーと挙動を乱さず減速する。

減速中も前後の重量配分が変わらないような感じ。と言えばいいだろうか。

四輪の接地力が急激に変化する感触もないから、急ブレーキでも怖さを感じず、そのまま安定して走っていける。

なんて気持ちいいんだ!

ハンドリング

BMW3シリーズ フロントホイール

まあとにかく良く曲がること!!

X系、SUVモデルのハンドリングもなかなか良かったが、さすがにセダンの3シリーズとなるとその感触は一段上。

アライメントが旋回性優先でかなりトーアウトしているんじゃないか!?と感じるほどにクルクル、ヒラヒラと縦横無尽に曲がる。これは楽しい。

そしてロールの少なさ。体感的には皆無、と言っても大げさではないほどで、車の横揺れをほぼ感じさせない味付けになっている。

ホイールベースは2,850mmで、我が1シリーズの2,690mmより160mmも長いのにそれを全く感じさせない身のこなし。体感的には1シリーズの軽快感とほとんど変わらない印象で、車の大きさを感じない。

おかげでワインディングでの身のこなしは目を瞠るほどで、これはいつまでも乗っていたい。どこまでも走っていきたい。素直にそう感じられた。前後重量配分は前50.6:後49.4で、前後ピッタリの50:50では無いものの、BMW伝統の配分を維持。

ただし、ここでも重箱の隅をつつくように注文を付けるならば、まず一点目、登り坂のワインディングではもう少しトルクが欲しくなる。この辺りはやはりディーゼルエンジン「d」の登場が待たれる所。それか330iだともう少し改善されるかもしれない。

そして二点目、ワインディングを攻めると少しタイヤが負ける感触があること。

タイヤ銘柄の素性なのかは定かではないものの、ワインディングを可能な限りクイックに駆け抜けようとすると、若干、僅かながらも足元がグラつく感触を得た。

シャシーの性能、エンジンのパワーに対して18インチだと少し心もとない場面があって、ここはファストトラックパッケージやらで19インチ化したほうが安定して駆け抜けられるのではないか。当然乗り心地は一段悪化するだろうが・・。

グリップ面でも、例えば少々キツめの登りヘアピン出口でアクセルを踏み込んでしまうと「ズルっズズズ」と後輪が滑ってしまう事が多々。FRの宿命と言ってしまえばそれまでだが、ここもインチアップしつつ、更にもっとハイグリップ系のタイヤを履いてもいい。

パイロットスポーツ4とイーグルF1という新車装着タイヤを見ても、普段使いも意識してコンフォート性能も高いスポーツタイヤを選んでいる印象だが、グリップの不足を感じる場面は確かにあった。

まあBMWに言わせれば

それは4シリーズでやるんで。

ということになるのだろうが・・。

各種先進機能の使い心地

リバース・アシスト

BMW3シリーズ リバースアシスト

ギアを「R」に入れるとバックカメラが表示され、画面右に「後退アシスト」ボタンが出る。

リバース・アシスト/後退時ステアリング・アシスト機能は、35Km/h以下の走行時に、直近50mのドライビング・ルートを自動的に記録し、必要なときにはこれまでドライブしてきたルートに沿って自動でステアリングを操作しながら後退できるようにします。

初めてこの機能を知ったときは、

それ、いるー!?

なんて思ったものだが、これがなんのその。意外と便利。

なにも「一台しか通れないような狭い路地を行った先が行き止まりだった」みたいな特殊な状況でなくても、例えば駐車場に頭から突っ込んで出てくる時に使う。とか、そんな簡単なシチュエーション含めてバックする機会は意外と多くあって、そんな時は全部システムに頼ってバックしてしまえばいい。

ギアを「R」に入れればディスプレイにバックカメラが表示されると共に、右側に「後退アシスト」ボタンが表示される。ここをプッシュすると、アシスト開始。

BMW3シリーズ ハンドル

アシスト中はステアリング左右にグリーンのランプが点灯。

あとは最大50m、システムが自動でステアリングをグルグルと操作するのでドライバーはブレーキとアクセルの操作をするのみ。

ものすごくニッチな機能だけど、一度使ったら病みつきになりそうな予感。これは地味にイイ。

ACC(アクティブクルーズコントロール)

新型3シリーズでは初となる三眼カメラを搭載。加えてミリ波レーダーでACC(アクティブクルーズコントロール)とレーン・コントロール・アシスト、予防安全の精度を高めたらしい。

BMW3シリーズ レーダー

フロントバンパー下部にあるのがミリ波レーダー照射装置。

まずACC。今や全車標準装備となっているが、この進化は歴然。以前のACCでは、例えば一般道で前車が信号などで徐々に減速、停止した場合、明らかにブレーキを踏み遅れる場面が多かった。

人間のドライビングでは前車の、そのまた前の車の挙動も考慮しながら速度調整していくが、以前のACCでは「目の前」しか見ておらず、「そろそろ減速して欲しいなぁ」という場面でも巡航していたり、逆に加速を続けたりする人間の感覚との「ズレ」が使いづらさに繋がっていた。

これが、新型3シリーズのACCは明らかに進化。フロントガラス上部の三眼カメラ、そして地面に近いフロントバンパー下部からミリ波レーダーを照射することで、2、3台前の車の状況を的確に把握。

前方で信号が赤になり、前の車が減速を開始したほぼ同タイミングでこちらも減速開始。ドライバー感覚とのズレがかなり解消、むしろ「マッチ」してきていることを確認。「そろそろブレーキだな」というまさにそのタイミングでちゃんと減速を始めるから、「これなら任せても大丈夫だな」という安心感がまるで違う。

また、追走中の前車がいなくなった時に設定速度まで急激に加速するような手荒な制御も鳴りを潜め、次の追走車を補足するのもかなり早い。

レーン・コントロール・アシスト

そしてレーン・コントロール・アシストの精度も向上。これはまだまだ全幅の信頼、というレベルではないが、以前よりは明らかに向上していることを実感。

この程度の道なら正確にレーンキープ可。

もちろん本来の想定は高速道路上であるはずだが、ご覧のような一般道でも充分に使用可能。ただラインが消えかかっていたり、ワインディングで先が見えなかったり、大きな交差点などに入るとシステムから「見失ったからハンドル操作して」という警告が入る。

現行法ではアシスト中に15秒以上ステアリングから手を放すことが禁じられており、各メーカーともドライバーがステアリングを「握って」いるか常にモニターしている。この方法が各社違っていて、例えばVOLVOはステアリングへの「入力」でそれを判断しているので、常に僅かながらステアリングを動かさないと警告が出る仕組み。

対してBMWはステアリング自体に接触センサーを埋め込んでいるので、指一本でもステアリングに触れていればOKとする仕組み。本来の目的からすれば明らかにこの方が理にかなっていて、高速道路のような安定した環境であれば精度の上がったACCとレーンコントロールアシストで自動運転に近いドライビングを実現出来る。実際に体験してみると率直に言ってかなり凄い。

そして今夏からは3シリーズや8シリーズで高速道路上、時速60km以下に限って「15秒ルール」が適用されない完全ハンズフリー運転が解禁。既に販売されたモデルもアップデートで対応可能なよう。いよいよ自動運転の入り口だ!

新型BMW3シリーズ、スポーツセダンのベンチマークは健在。

BMW3シリーズ

エクステリアは細かく造形されているものの、なんとなく「もうひとつ!」な印象は拭えず、セダンであることもあって個人的にはちょっといまいちな感じ。今後ツーリングが出てきてそのスタイリングがどうなるかは大いに楽しみな所。

しかし新世代インテリアの雰囲気はとても良く、体と触れるシートのクオリティ、ステアリングの握り心地、触り心地も◎

そして何よりその走り。

走る・止まる・曲がるの三要素がものすごく高いレベルでまとめられており、「スポーツセダンのベンチマーク」の名は伊達じゃないことを実感。BMWのど真ん中に位置する3シリーズだけに、本気で創りあげた感がヒシヒシと伝わってくる。そんなクルマでした。

これでお値段583万円。安いと見るか高いと見るか。いやいや、レクサス買うより断然お買い得でしょう!と、わたしは思いますが。

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