BMW 試乗記

【新型BMW 320i試乗】とにかく走りが素晴らしいスポーツセダン!

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スポーツセダンのベンチマークたるBMW 3シリーズがフルモデルチェンジ!となれば乗ってみるしかないでしょう。

と、言うことで念願かなってようやく新型3シリーズ試乗の機会を得ました。

試乗距離にして250kmほどでしたが、その実力を端的に表現するならば、、

外観はイマイチ!内装はグッド。そして走りはスバラシイ!!

そんな印象。

試乗したのは日本市場向けに先行投入された320iのMスポーツ。

その全てを詳細にインプレッション!!

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新型BMW 3シリーズラインナップ!

インプレッションの前にまずは新型3シリーズのラインナップから。

320iSE(受注生産)4,520,000円
Standard5,230,000円
M Sport5,830,000円
320d xDriveStandard5,780,000円
M sport6,290,000円
330iM sport6,320,000円
330eM sport6,540,000円
M340i xDrive9,620,000円

今回の試乗車は赤字で示した320i Mスポーツ。

デビュー当初のラインナップはパワートレインが2種、グレード違いで計4モデルという簡素なスタートです。

受注生産となる320i SEはACCのような各種運転支援機能や予防安全機能、リアビューカメラやパーキングアシストやらリバースアシスト等の便利機能を取り払い、尚且オプションは一切付けられない廉価版3シリーズ。

これがあることで「新型3シリーズ!お値段452万円から!」と喧伝出来るわけですが・・・実際これを買う人がどれほどいるのか。という話。。

という訳で、プライスレンジは実質的に523万円から。

ディーゼルの320d、プラグインハイブリッドの330e、MパフォーマンスのM340iが追加!

早くも新たなラインナップが追加となりました。

ディーセルの320d。こちらはなんと4WDであるxDriveの設定となりました。先代、F系3シリーズでは姿を消したGTシリーズを除き、ディーゼルにxDriveの設定はありませんでしたが、新型はもれなくxDriveとなりました。これは嬉しい限りですね。

そしてプラグインハイブリッドの330eも登場。加えて初となるMパフォーマンスモデルのM340i xDriveも登場。

このラインナップから個人的に大本命を選ぶとすれば、間違いなく320d xDrive Mスポーツでしょう!トルクフルなディーゼル+4WDの安定感と雪道走破性。これでツーリングも出ればかなり美味しいクルマになる気がします。楽しみですね。

エンジンラインナップ

エンジンスペックを見てみると、

New 320i

  • 2.0L直列4気筒ツインパワーターボ
  • 最高出力 135kW/5,000rpm
  • 最大トルク 300Nm/1,350-4,000rpm
  • 燃費(WLTCモード) 13.1km/L

New 330i

  • 2.0L直列4気筒ツインパワーターボ
  • 最高出力 190kW/5,000rpm
  • 最大トルク 400Nm/1,550-4,400rpm
  • 燃費(WLTCモード) 13.2km/L

320iと330iは両方とも同じB48B20Bという型式のエンジンで、要は330iのデチューン版が320iとなるだけのよう。出力、トルクともに当然330iの方が上ではあるものの、そもそも同じエンジンだからか燃費はほぼ変わらず、正確には僅かに330iの方がイイのが面白い所。

今の所、この320iは日本市場専売モデルとなっている様で、他市場では遅れて投入される模様。

320iに試乗してみると、街乗りでは全く不足ないものの、「Fun to DRIVE」を求める局面ではもうひとつ刺激と迫力が欲しい!と感じる面も。やはり330iの方が駆け抜ける歓びを存分に味わえるのではないかと感じた。

とは言え、330iはMスポーツのみでお値段は320i Mスポーツより50万円アップ。スタンダードからだと約110万円アップとなるから、そう簡単にチョイス出来ないのが現実だろうか。

試乗車には、

  • コンフォートパッケージ ¥114,000
    ・オートマチック・トランク・リッド・オペレーション
    ・ストレージ・パッケージ(12V電源ソケットなど)
    ・Hi-Fiスピーカーシステム
  • BMWヘッドアップディスプレイ ¥132,000
  • BMWジェスチャーコントロール ¥69,000

のオプションが装備。したがって外装はMスポーツ標準仕様、内装も装飾系オプションは無しなので、内外装共にノーマル仕様だったのが今回の試乗車。

今回の3シリーズは受注生産のSEグレードを除き、必要なものはほぼ標準装備されているのが嬉しい所。装着されていた3つのオプションも無ければ無いで全く困らない内容で(特にジェスチャーコントロールは発展途上)、車両本体価格そのままで乗り出しても全く問題ないクルマに仕上がっています。

新型BMW 3シリーズ320iの内外装インプレッション!

エクステリア

フロント

ではでは早速インプレッションといきましょう。

試乗車は前述の通り「320i Mスポーツ」、カラーはアルピン・ホワイトです。

アクティブ・エア・ストリームは全車標準装備。通常はクローズ。

こうやってど正面だけを見ると、品格と迫力があってなかなか良いんですが、ちょっと角度を付けたり遠目から見たりすると少々のぺーっとした顔つきに感じます↓

エクステリアはコンサバティブ。控えめな印象。

立体感に乏しいと言うか、造形感が薄いと言うか・・。特に試乗車はMスポーツなので、もっとアグレッシブな顔をしていて欲しいなあ。というのが率直な感想。

これだとスタンダードグレードのような印象で、キドニーグリルのメッキ縁取りも少々太めで抑揚がなく、なんというか、、カールおじさんの口元を連想してしまいました(笑)

特にホワイト系は色味でごまかされることが無い分、ボディの造形や構成による印象がハッキリ出ます。しかもアルピン・ホワイトはメタリックではないソリッドカラー。これが、メタリック系のミネラルホワイトやポルティマオブルーだったりするとまた違った印象になったかもしれません。

サイドビュー

続いてサイドビュー。全長が前モデルより+70mm拡大されたことで、より伸びやかな印象を与えるシルエットに。

全長は先代比+70mmの4,715mmに。

「ボーンライン」と呼ばれる、骨格を感じさせるように前後を貫く膨らみもしっかり健在。

そしてボディ上部を水平に走る「ホリゾンタルライン」はかなり上に移動。以前はちょうどドアハンドルと重なる位置にあったのですが、更に上を通っています。

ドアハンドルの上に移動した「ホリゾンタルライン」

こうすることで、ボディ部が厚く、ウィンドウ部が薄く見える視覚効果を狙っているようで、実際確かにそんな印象をいだきます。

クーペタイプである偶数モデルの2、4、6、8シリーズでは駆動輪である後輪を強調すべくリアフェンダー周りを筋肉質に盛り上がらせていますが、奇数モデルではこのあたりは穏やかな処理。3、5、7シリーズはあくまでジェントルに、おとなしめの造形

リアフェンダー付近の「盛り」は控えめも、意外と複雑な面構成。

3シリーズのメインターゲットは比較的若年層になるだけに、もう少しアグレッシブなデザインでもなんら問題ないと思うんですが・・・

そういうのはクーペタイプでやるから。

がBMWの答えでしょうか。

リアビュー

リアに限らずエクステリア全体に言えることですが、例えばエンブレムとキドニーグリルを無くした状態でこれがBMWだと分かるか。と言われると正直微妙で、このリアなんかは100人に聞けば半分くらいは「レクサス」と答えるんじゃないか。という気がします。

例えばメルセデスは、エンブレムとグリルを無くしてもあの有機的なフォルムからひと目でメルセデスと分かる造り。そういう意味ではちょっと弱いデザイン。というのが今回の3シリーズの印象。

BMWのど真ん中、屋台骨の世界戦略車であるだけにあまり冒険はせず、どちらかと言えばコンサバティブに仕上げたのでしょうか。というか、3シリーズのエクステリアって元々そういうものかもしれませんね。

さておき、フロントよりはリアからの眺めの方が断然いい印象。

こうして見ると実はホリゾンタルラインが二重構成になっていることが分かる。

フロントに比べるとリア周りの方が立体感・造形感に溢れてカッコいいですね。リア真正面から見るとレクサスっぽいものの、こうして角度を付けてボディ側面からの流れと一体で見るとやはりちゃんと作り込まれている。

X4にも見られたダックテイルのリアエンドによって、凹面と凸面が入り組んでなかなかステキなお尻周りになっています。まさにスポーツセダン然とした後ろ姿。

ちなみにリアウィンドウ後端部の、通称「ホフマイスターキンク」。「ホフマイスターさんの折れ曲がり」とでも言いましょうか、これは60年代にBMWのデザイン責任者だったヴィルヘルム・ホフマイスター氏によって考案されたキドニーグリルと並ぶBMWのデザインアイデンティティ。

これが新型3シリーズではちょうどこんな「<」矢印のようなカタチになったのが、言わせる人に言わせれば気に入らないらしいですが・・・全然オッケーでしょう。

cd値は0.23に

ちなみに新型3シリーズのcd値は0.23。従来型は0.26だったので0.03ポイントの改善です。

メルセデス・ベンツCクラスが0.24、アウディA4が0.23で、3シリーズもこれらライバルと肩を並べるべく空力性能を高めてきたことがわかります。

その一端がリアフェンダーの整流板。

リアフェンダーのちょうど13時の位置にあるのが整流板。

ボディ側面を流れてくる風をあえてここで乱すことで、リアタイヤ付近から発生する乱気流を速やかにボディ後方に流す働きがあるんだとか。これは上位モデルの5シリーズなどでも見られなかった処理で、BMWとしてはライバルのレベルに追いつくべくかなり本気で取り組んたことがわかります。

インテリア

内装の質感はとても良いです。

豪華さや華美な雰囲気こそ無いものの、質実剛健、まさにドイツらしいシックでクールな印象。

試乗車に内装系のオプションは無し。Mスポーツ標準仕様。

必要なものが必要な位置に無駄なく配されておりとても機能的。

less is more。直線基調でバウハウス的エッセンスも感じられるような洗練されたインテリアです。

メルセデスやアウディとはまた違った趣向でかなり◎。飽きがこなそう。

アンビエントライトの色味は変更可能。

エンジンスタートボタンの位置が前世代まではステアリングの左奥、エアコンルーバー脇に配されていた所、新世代ではセンターコンソールに移動↓

エンジンスタートボタンはシフトノブ脇に移動。つい従来の位置に手が伸びてしまう。

そして、「P」ボタンの位置もシフトノブ上部から腹部に移動。運転操作に関わる部分の変更点は気づいた所でこの2つくらい。あとは、これまでと変わらぬ操作性。

リアシートのセンターコンソールには充電用のUSBポート。ただしUSB type-Cなので要注意。

BMWオペレーティングシステム7.0

インテリアは「BMWオペレーティングシステム7.0」の搭載が大きな変更点。

メーターはフルデジタルになり、センターディスプレイは以前のようなダッシュボードから「突き出た」形態ではなくなり、ダッシュボードに取り込まれる位置に移動。

前世代システムを装備するX4のインテリアと比較すると・・

X4

新型3シリーズ

違いは一目瞭然。

ディスプレイの大きさ自体は10.25インチで変わらないものの、搭載位置が新世代オペレーティングシステム7.0ではちょうど旧型のエアコンルーバー辺りの位置に下がっています。

狙いとしては、「タッチ操作がよりしやすい様に手元に近づけた」ということでしょう。実際にインターフェースもタッチ操作寄りに改定されている印象でした。

以前は、あくまでもコントロールユニットでの操作を主として、補完的にタッチ操作も可能にした。という趣でしたが、新システムでは最初からタッチ操作を想定したと感じる部分が増えた印象。

確かに手元に近づいたことでタッチ操作性は良くなったものの、反面、運転中の視線移動の少なさ、という面では明らかに後退。以前のダッシュボード上に突き出た形態の方が、視線移動が少なく明らかに見やすかった。

時代の流れというべきか、インフォテイメントシステムの充実に伴ってのトレードオフ。仕方ないところ。

BMWジェスチャーコントロール

ちなみにオプション装着されていた「ジェスチャーコントロール」。面白い機能ではあるが、まだまだ発展途上。

ジェスチャーは主に3種で、

  1. 指をクルクル回す
  2. チョキにする
  3. グー、パー、グーの動作

この3つの動作に対して機能が割り当てられるのだが、①のクルクルはボリュームの上げ下げがもれなくセットされている模様。②③に対してはそれぞれ機能を割り当てられるのだが、割り当てられる機能は3つ、4つ程度しかなく、チョキだと「ミュート」か「画面オフ」。グーパーグーで「自宅へナビ」「特定の誰かに電話」など。

他にもかかってきた電話に出るジェスチャー、逆に拒否するジェスチャーもあるようだが、

いやボタン一個押せば済むしその方が早いじゃん!

的な面も多々あって、いまいち活用できないのが現状。

ただ、今後ジェスチャーが増えて、そこに割り当てられる機能も(例えばプログラマブルボタンくらい)格段に増えれば面白くなると思う。

例えば、ドライブモードを変えたり、エンジンのスタート・ストップなんかが出来るよになったら面白いけど・・。

Apple CarPlay

ちなみに今回初めてApple CarPlayを利用。

これはこれは大変素晴らしい。とても便利だ。

何より、Google Mapが使えるようになったのはデカイ。

Apple CarPlay表示中。Google Mapがあれば純正ナビなど不要。

渋滞情報のリアルタイムアップデート、到着時間の正確性、地図の常時アップデート、ルートの正確性等々、Google Mapのナビ機能の正確性と使いやすさは圧倒的と言っていい。

普段はiPhoneをエアコンルーバーに取り付けてGoogle Mapを表示させているが、どうしても画面の小ささがネックとなってしまう。そこをCarPlayで画面表示出来るのだから、鬼に金棒。

目的地やルート検索は手元のiPhoneでやって、ルートが決まったらディスプレイに表示させていざドライブスタート。なるほど、これじゃあ純正ナビを使う機会なんてほとんどなくなるわな。

現にアルファ・ロメオなんかは、既に純正ナビの搭載を止めて、それらの役割をAndroid autoとCarPlayに代替えしている。遅かれ早かれ他メーカーもこうなっていくのではないかと感じた。

メーターはフルデジタル

中央上部には赤外線センサー。ドライバーの状態を監視するためのもの。

コントロールディスプレイの変化と合わせて、フルデジタルメーター化したのもオペレーティングシステム7.0の大きな変化点。ちなみにメーター中央上部のセンサーはドライバーの状態を監視するためのもの。

今後開始される予定のACCとレーンコントロールアシストによる高速道路上、時速60kmまでの「手放し運転」に向けたシステムと思われる。

メーターに関しては賛否分かれそうな部分で、以前まではデジタル化しながらもメーター外郭リングを物理的に残すことで、「見やすさ」に重点を置いていたのがBMW流。

X3、X4のメーターはデジタルながらも「リング」が残る。この方が◎

「視認性」という観点では明らかにこの方がよく、新システムではアナログ的見やすさは全くなくなってしまった。一応針の表示はあるものの、速度計は右回転方向、タコメーターは逆の左回転方向に上がってくるのはやっぱり違和感があるし、結局針の動きよりも、大きく表示されている速度表示しか見なくなってしまう。

メーターの針の上下を見ている、というよりは表示される数字だけを見ている状態。そしてフルデジタル化したとは言え、そのデメリットを補うくらいに様々な情報を表示できるかと言えばそんなこともなく。情報の表示力で言えば、以前のリングを残したデジタルメーターの時とほぼ同じ。

このあたりはまだまだこれからといったところか。

アルカンターラ×センサテックシート

Mスポーツ標準の電動スポーツシート。

シートはMスポーツ標準でご覧の通りアルカンターラ×センサテック(合皮)のコンビネーション。電動のスポーツタイプシート。オプションでヴァーネスカレザーも選べるものの、シートはこれでもう充分でしょう。という出来。

肉厚で張りがあってポジションは電動で微調整可能。電動のサイド・サポートと、手動のサイ(大腿部)サポート付き。

アルカンターラは「滑りにくい」のが◎

ヴァーネスカ・レザーシートの方が豪華さでは勝るものの、ホールド性という機能面では明らかに標準のアルカンターラ×センサテックコンビネーションに分。スエードの様な若干起毛したアルカンターラが滑りを抑制し、シートに体をスッと収めてくれる。

前席はスポーツシートの形状によって元々ホールド性が高いが、そうでないリアシートは素材のグリップ力がホールド性に大きく影響する所。アルカンターラが効果的に配されたコンビネーションはとても良い出来。

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