憧れ続けたBMW 1シリーズ118dを24時間モニター試乗しました! その①からの続きです。
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【BMW 118d Mスポーツ試乗】24時間モニターで堪能した駆け抜ける歓び!
2日間の休日を利用して、兼ねてより気になっていた、というか現愛車レガシィを買うときにも迷ったBMW 1シリーズ、その最新 ...
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いや〜これほんっと楽しいクルマですね!
なんなんでしょう。ちょっと衝撃的ですらあります。
これがBMWか!これが駆けぬける歓びか!とかなり心躍る試乗となりました。
BMW 1シリーズ118d M-スポーツの走行性能

さて肝心要の走行性能。これはもう文句の付け所が無い! ほんっっとに楽しい。
「曲がる」こと「登る」ことがこんなに楽しいだなんて。 試乗したのはディーゼルエンジンを積んだ118d。さらにMスポーツ仕様なので通常モデルより車高が1㎝下がったスポーツサスペンション仕様、足回りは前後別サイズの17インチ・POTENZA。充分に走れる設定である。
ディーゼルエンジン快調!

そのディーゼルエンジンのスペックは
- 最高出力 150ps/4,000rpm
- 最大トルク 32.6kgm/1,500-3,000rpm
- 0-100km加速 8.1秒
- 燃費 22.2km
というカタログ値。燃費もさることながらやっぱりディーゼルエンジンの魅力はトルク。早くも1,500rpmから最大トルクを発揮するその力強さ。踏んだ瞬間にいきなりグッと押し出される感触。
ガソリンエンジンは一瞬のタイムラグを経てグォーーーっと加速していくイメージだが、対してディーゼルエンジンはグワッーーっといきなり加速するイメージ。そのぶん後半の伸びは無いのだけど、それを補うに余りある程に出足は俊足快調。 特に登り坂でその特徴が存分に感じられる。どんな勾配だろうと踏めば平地かのように難なく加速する。登りで傾斜がある分、余分にGを感じるしそれがまた気持ちいいこと!
信号が青になった瞬間に踏めば一瞬で60kmに到達。法定速度内でも充分に快感を得ることが出来る。とは言え、有り余るパワーをぶっ放す、恐怖を感じる様な強烈な加速ではない。むしろそれじゃあトゥーマッチ。必要にして充分で、ベタ踏みしてもちゃんとコントロール出来る程の気持ちイイ加速感。
そしてワインディングの気持ちよさ。細かいカーブが連続する登りの峠道では、カーブの出口から次のカーブの入口までの一瞬の直線をもたつくこと無く瞬発的に加速。踏む→加速のタイムラグが極めて少ないからリズミカルにつづら折りに続くカーブをこなして行ける。この快感はディーゼル冥利につきる! シフトレバーを左に入れてMTモードを選択すると更に軽快。

勾配のある細かいワインディングでエンジン回転数を2,000rpm前後に保つギアをMTモードで選択しながら登ればレスポンスと加速は更に俊敏に。思い描く以上の加速をしながら難なくカーブとキツイ登りを攻略していく。思わずつぶやいた。こりゃあたまらんわ!! そしてブレーキの効きもイイ!街中で走る分にはちょっと「過剰だな」と感じるくらい、少しの踏み込みでキューっと制動される。この効きが例えば下り坂の急カーブ時なんかには効果テキメンで、一切挙動を乱さずスーッと減速してくれる。ブレーキがしっかりしてるから多少スピードに乗っても安心できると言うか、、しっかり止まれるって大事だと痛感した。 ま、その分耐久性は低いかもしれないけど・・・
そして燃費

昼〜翌日午後までの試乗で走りに走って結局400kmも走ってしまい、その98%が一般道、更にその70%あまりを峠道走行にあて、加速減速を繰り返しながら登坂下坂をすると言う燃費などクソ食らえの走行で、燃費はなんと14.0km。
メーターは半分を切った程度。タンク容量は52リッターだからこの走行スタイルでも満タン728kmは走る。 リッター14kmなんて愛車レガシィならばかなり気を使った燃費走行、且つバイパスを定速航行。くらいの環境でやっとこさ達成する数字。今回の試乗と同じような走り方をすれば恐らく7km、良くて9km、という具合だと思う。
驚きの低燃費
好きなだけ加速して好きなだけ登りまくってこの燃費なら平地定速走行20km超えは間違いないはず。それならば満タンで1,000kmは走れる計算になる。カタログ値通りのリッター22.2kmの燃費ならば1,154km!東京から福岡まで無給油走行が出来る計算に!
しかも燃油代は軽油だからリッター105円✕28L給油で2,940円だった。 もしハイオクで2,940円分の給油をすればリッター143円換算で20.5Lしか入れられない。もし20.5Lで400km走ったとするハイオク換算燃費にすれば19.5kmにもなる。 これだけの加速感を味わえてしかも経済的。すっかりディーゼルエンジンの虜になった。
サスペンション

Mスポーツ仕様のちょっと硬めのサスペンションがこれまた素晴らしい。確かに硬さ故に路面の凹凸はよく拾う。拾うんだけれどきちんといなして伝えてくる。愛車レガシィのそれは劣化もあるんだろうが、もうゴリゴリ、ガツガツ、ガタゴト。と言った具合。
118dMスポーツはそこから全部濁点を取った感じ。ゴリゴリがコリコリになり、ガツガツがカツカツになり。ガタゴトがカタコトになる。ドンっ!と来そうな大きな凹凸もトンっと軽くいなす感じ。硬いと言うより締まってコシがあると言えばいいのか。 いやはやこれが名高いドイツ車サスペンションですか。さすがです。
ワインディングに入るとこの締り具合が最高の感触をもたらしてくれるけど、なんてことない街中の平坦路だとちょっと硬さが目立つのは事実。 そう考えるとMスポーツじゃない「スポーツ」のノーマルサスペンションにオプションの17インチタイヤを合わせるのもいいかもしれない。と思った。 ただもしかしたらその硬さはランフラットタイヤに依るものかもしれない。通常のタイヤよりランフラットは硬さが目立つ傾向にあるようで、BMWオーナーの中には普通のタイヤに履き替える人も多いのだとか。
ハンドリング

これがFRの真骨頂か!!と思わずにはいられない軽快そのもののハンドリング。
きつい・細かいカーブが続く峠道でも曲がる曲がる。「曲がるってこんなに楽しかった!?」ってくらい難なく曲がる。クイックイッとハンドルを切った分、思い描いた以上に曲がる。これぞBMW伝統の前後重量配分50:50の成せる技なのか。。フロントは軽いし、4輪がしっかり路面を掴んでる感触は抜群だしもう最高。 タイヤがブリジストンPOTENZAだと言うのも多分に影響しているだろうが、にしても聞くところの「ピュアな」ハンドリングとやらを存分に体感できた。
前輪は操舵を担っているだけなので確かに「雑味」が無い。ザラザラしたものが混じらないと言うか、透明度が高いと言うか、キメが細かいと言うか純度が高いというか・・。とにかく「キレイ」な操舵感覚。余計なものが混じってない、純粋に操舵だけをしている感じが分かる。 特に気持ちよかったのが峠道の登り。ディーゼルのトルクと相まってグイグイ曲がりながらグイグイ加速するあの感覚はちょっと今までに味わったことがない。レガシィも走行性能はそこそこ高いが、それでもあそこまでの軽快さは得られない。速いは速いけど軽快とは違う。
そう、とにかく軽快の一言に尽きる。それをいかにも「軽快」が発揮出来なそうな登りで存分に発揮するんだから、もうこりゃスゲーや。 しかもステアリングが適度に重たいから安定感抜群。サーボトロニックのお陰で高速になれば重たく低速になれば軽くなる様で、高速道路走行時や速度に乗ったコーリング時はしっかりとしたフィール。逆に街中や車庫入れ時は軽くクルクルと回せる。やたらめったらステアリングが軽いクルマもあるけど、あれは嫌い。おもちゃみたい。やっぱりドライバーズカーは重たくないとね!
恐るべしBMW。最後のFRコンパクト。無くならないで!
いつかは絶対・・

いやこれちょっと堪らないですね。 このハンドリングとディーゼルエンジンの軽快さ、走りの楽しさを味わえるのならインテリアのチープ感とか、手動シートだとか、ブレーキランプやメーターパネル、視界の云々はもうどうでも良くなりますね。
新型CX-5に乗った時は「やっぱりインテリアって大事!」なんて思いましたが、こうも走りがズバ抜けてるとそれ以外の所なんてどうでもイイわ。もしオーディオが無くてエアコンがマニュアルでも全然イイ。後部座席は狭いし荷物もあまり載らなそうだけど全然構わない。静粛性も全然高く無いしディーゼルエンジンのガラガラ音もする。ディーゼルがいくら経済的と言ってもそもそも本体価格が20万円ほど高いから、ランニングコストでペイ出来る程のモノではないけど全然OK。 それくらい走りが素晴らしい。楽しすぎる。正直これ以外のBMWは運転したことが無いから他シリーズとの比較は出来ないけど、この軽快感は1シリーズ特有のものなんじゃないかなぁきっと。
見積もり
気になる見積り価格。
BMW 118d Mスポーツ | |
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車両本体価格 | ¥3,980,000 |
オプション・付属品 | ¥298,240 |
税金・保険 | ¥40,040 |
諸費用 | ¥129,130 |
延長保証 | ¥206,800 |
値引き | −¥448,210 |
計 | ¥4,206,000 |
下取り | ¥400,000 |
3月という事で値引き額が約45万円。多いのか少ないのか正直よくわからないけど、3月は多くの自動車販売会社が決算月という事で値引きし易いそう。買うなら3月か。 オプションの内訳はサーボトロニックやキーレスエントリー(これもオプションか!)、2ゾーンのエアコン等が付く「コンフォートパッケージ」で16万円、実はプライバシーガラス加工もオプションで約3.8万円。ボディーコーティングが約10万円で計約30万円。
延長保証もオプションもいらないとなれば合計370万円位にはなる。 そして現愛車のレガシィツーリングワゴン2.0GTspec.b(BP)の下取り査定は40万円とのこと。初年度登録2006年、走行距離約10万kmで40万円だから思ったより悪くない印象だった。6MTのフル装備という点が評価されたのか?とは言え、実際に売るなら下取りよりもビッグモーターとかガリバーで買い取ってもらう、もしくは自分でオークション等で売ればもう少しプラス出来るはず。まずは一括査定に出してみるのが手か。
その結果、買取額60万円ということに!
という事で実質310万円ちょいで新車のBMW 118dのオーナーか!手が届かない額では決して無い。が、やはり贅沢である事は否めない。
嫁と雪道と嫁と・・
あとは年に数回出くわすであろう雪道走行がFRのBMWで大丈夫なのかという点と、 嫁が納得するかというのが最大障壁。
雪道走行に関して、一般的にFRは不利とされているが、実は前後重量配分50:50のBMWはそこまで不利では無い、むしろFFより全然イイ。らしい。そりゃ4WDとに越したことはないが、除雪路を走る程度なら大丈夫。という情報を多く見る。FFとFRの雪道優位性についても北海道のタクシーはほとんどFRだ。とかBMWの本国ドイツだって冬は雪だらけだ。とか実は心配するほどでは無いかもしれない。と思い始めている。
それよりも問題なのは嫁の方で、何も知らず駐車場に見慣れないBMWが停まっているのを見つけてお怒りスイッチON!「え、まさか買う気でいるわけ?何考えてんの?」という一言。 「いや買う気は無いが欲しいと思っている」 という白黒つけない限り無くグレーな(我ながらよく出来た)回答で更に油が注がれたらしく、 「分不相応も甚だしい!!!」 と、おキレになっておりました。。んま、言いたいことはわかります。わかりますが、そういう問題じゃないんだクルマ好きにとってのクルマと言うのは。 あぁ。悶々。クッソ。3年でいいから乗りたい。
追記:

買った!買っちゃったよ!!